病院の内装工事の主な流れについて

病院の内装工事を依頼するとどのような流れで作業が進むのでしょうか。初めて内装業者に依頼する方は不安に思うかもしれません。今回のこの記事では、病院の内装工事の主な流れや工事期間、費用相場について詳しく解説していきます。病院の内装工事を考えている方はぜひ参考にしてみてください。

病院の内装工事業者はどのタイミングで探すべき?

病院

病院の内装工事期間は施設の状態にもよりますが、4,5か月かかるといわれています。ですので、病院の内装業者を探すタイミングは、6か月前から探すのが良いでしょう。内装の施工業者を確定してからは、デザインの立案や工事が主な期間です。4,5か月かかるとみて、テナント契約する必要があります。内装工事が遅れてしまうと、空家賃が発生し、無駄な費用がかかってしまいます。病院の内装工事のタイミングを考えて業者を探さなければいけません。

病院内装工事の主な流れについて

病院の内装工事について、多くの業者は次のような流れで作業を進めていきます。詳しく見ていきましょう。

設備やコンセプトを計画する

設備やコンセプトを計画します。どのような病院にしたいかデザインを決定したり、必要な医療機器などを考えた内装をまとめます。内装のイメージとしては、清潔感のある明るいイメージが望ましいです。青色や白色などの明るいイメージを意識し、コンセプトを決めておきましょう。

業者を選ぶ

設備やコンセプトが決まれば、病院の内装工事を実施してくれる業者を探します。ホームページなどで検索し、病院の内装工事実績が多いところを探すようにしましょう。内装工事を行う業者でも、病院の内装工事について詳しくない業者もいます。病院の内装工事は、他の業種よりも清潔感や動線にこだわる必要があるため、慣れている業者を探す必要があります。業者を探すあまり工期を遅らせるのは良くないですが、業者選びには慎重になって選ぶ必要があります。

導入機材やレイアウトの作成

内装業者が決まれば、導入機材やレイアウトを作成します。医療機器などの設備をどこに設置するか細かく決めていきます。医療機器でも一つ一つ大きさが違うので、優先すべきことを意識しながら内装業者と打合せしていきましょう。医療機器の大きさや内装のコンセプトを内装業者にきっちり伝えることで、内装工事が上手くいきます。医療機器などの選定をいつまでにしておくべきかの確認も内装業者に確認をしておきましょう。

デザインを決める

導入機材やレイアウトが決まれば、デザインを決定していきます。コンセプトをどのようにしたいか業者に明確に伝えることが重要です。白色をベースとした壁紙で明るい印象をもたせたいのか、具体的に内装業者と相談しましょう。言葉だけでは伝わりにくかったりするので、写真などをあらかじめ用意しておくとスムーズに進みます。また、壁紙や床などの素材などもこだわる場合は業者の方に伝えておきましょう。小児科を経営する場合の床は、柔らかいものである必要があります。診療科によって意識すべきことが違うので、自分にあった診療科の内装工事をしていくことが重要です。

内装工事の見積もりと契約

コンセプトやデザインを業者と確認できれば、見積もりを出してもらいます。デザインにこだわりすぎると費用が高くなります。もし予算がオーバーした場合はどこかデザインを妥協するか、素材を安価なものに変更するかしなければいけません。今後追加工事で内装工事を実施することが可能なので、納得いく見積もりで契約するようにしましょう。

工事開始

契約が終われば工事開始となり、工事が終われば引き渡しとなります。内装工事終了後、契約内容と相違がないかの確認と業者による施工説明があります。気になった部分はこのときに業者に質問するようにしましょう。

病院内装工事の期間はどれくらい?

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病院の内装工事期間は、およそ4,5か月といわれています。内装のデザインや医療機器の配置の決定におよそ2か月程度。工事から引き渡しまで約2か月程度です。内装を実施する場所の広さやデザインによって期間は前後しますが、平均的に4,5か月かかるとみていいでしょう。内装工事が完了し、引き渡しが終われば、保健所や厚生局に届け出を提出します。届け出には期限があるため、開業予定日の1か月前には内装工事を完了し、医療機器などの設置を終えていなければいけません。内装工事をスムーズに進めるためにも、計画的な内装工事が求められます。

病院内装工事の費用の相場

病院の内装工事をスケルトンで行うと、居抜き物件より高くなります。病院の内装費用は1坪あたり、約40万円といわれています。仮説工事や解体工事、造作工事、内装仕上げ工事、ガラス工事、電気設備工事、空調設備工事、給排水衛生工事防災工事など多くの工事を必要とします。これらの工程を総額すると、1000万円近くはかかります。デザイン性にこだわればさらに費用がかかるでしょう。

病院の内装工事は他の業種よりも、費用が高くなる傾向があります。医療機器が多いので電気設備の工事をきちんと行ったり、清潔感を保つために空調設備工事を丁寧に行わなければいけないためです。病院の内装工事の費用は高くなる傾向がありますが、費用を極力抑えることもできます。予算をあらかじめ算出し、次の方法で病院の内装工事の費用を抑えるようにしましょう。

病院内装工事の費用を抑える方法

病院の内装工事を抑える方法はいくつかあります。具体的に見ていきましょう。

スケルトンの物件を選ばない

スケルトン物件を選ばないことで費用を安く抑えられます。廃業した同じ業種のテナントを借りることで、テナント内にある医療機器などそのまま受け継げる場合があります。テナントの前オーナーと相談して、医療機器を受け継げるか確認してみましょう。居抜き物件を見つけられれば、配置やデザインを大きく変更することなく開業できるので、数百万円単位で安くなります。ただし、希望の場所に居抜き物件がなかったり、希望のデザインではなかったり、医療機器がすぐに壊れる可能性があったりとデメリットはあります。どこまで費用を許容できるか考えて、スケルトンにするか居抜き物件にするか選択しましょう。

デザインにこだわりすぎない

デザインにこだわりすぎないのも費用を抑えるうえでは大事です。病院の内装工事では、デザイン性と機能性と2つの要素があります。機能性は病院内の動線を意識した内装やバリアフリー構造の内装のことを指し、機能性は重要です。一方、デザイン性は壁紙や床、椅子やドアなどこだわるほど費用が高くなります。配色や材質など自分の希望通りにすると、その分費用がかかります。費用を抑えたい場合は必要最低限の内装工事だけ行うことをおすすめします。

いくつかの業者に相談する

いくつかの業者に相談することで、費用を抑えられます。1つの業者だけに相談すると、その金額が適正価格なのかどうかわかりません。複数の業者同士で価格を相見積もりすることで、価格競争により費用を安くしてくれる傾向があります。1つの業者に絞らず、いくつかの業者に見積もりを出してもらうようにしましょう。

まとめ

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今回は病院の内装工事の主な流れや費用の相場や安くする方法について説明させていただきました。病院の内装工事はおよそ4,5か月ぐらいかかるので、半年前くらいには内装工事を探し始めるのが理想といえます。厚生局や保健所などにも届け出を提出する必要があるので、計画的な工事が求められます。また、費用を抑えたい場合は、同じ業種の居抜き物件を探すようにしましょう。スケルトン物件で内装工事を行うと、費用が1000万円を超えることもあります。自分の許容できる予算と照らし合わせて、病院の内装工事業者を探すようにしましょう。